『明日へのテクノロジーセミナー』を実施しました!
『カーーーーーーーーーーンッ!』と甲高い管楽器のような音色でストレートを疾走する4ローターサウンド。『天使の咆哮』などと形容され、今なお熱狂的なファンから愛されているエキゾーストノート。
今、この記事をお読みいただいている方は、YouTubeなどでご覧になった経験があることと思います。
何と!ルマン24時間耐久レースで活躍した マツダ767Bやコスモスポーツ、そしてMX-30 Rotary-EVなどロータリーエンジンを搭載したマシンたちが新潟工業短期大学の実習棟に登場したんです(^^)/
ファンから惜しまれつつ平成24年に生産終了したロータリーエンジン。しかし、それから約10年の歳月を経てついに私たちのもとへ帰って来てくれました!
そこで、10月27日(日)新潟工業短期大学公開講座 令和6年度 明日へのテクノジーセミナーを開催。
総合テーマは『ロータリーエンジン復活に向けたMAZDAの挑戦』です。
マツダ株式会社より、技術本部 電動車生技部 部長 上藤 和佳子 氏、パワートレイン開発本部 RE開発グループ 清水 律治 氏を遠い広島の地から講師にお招きし開催いたしました。
第一章は、上藤 氏から『Mazda MX-30 Rotary-EV ~Heritage meets 電動化~』と題してお話を伺いました。
マツダの社員だったお父様の転勤で、高校・大学とアメリカで過ごした後にマツダへ入社した上藤 氏。就職後の研修でロータリーエンジンの組み立てを行って『この世に、私が1人で組み立てたロータリーエンジンが1基だけあります!』と会場を和ませて講演がスタート。
2030年に向けたMAZDAの電動化の取り組みや、MX-30 Rotary-EVの開発ストーリーを紹介していただきました。途中、苦労したシーンなどを回想し涙ぐむ上藤 氏。会場のお客様もジーーーーン!と感動して上藤 氏と会場のお客様が一体になった不思議な感覚が(^^)/
講演の最後には、ご自身とMX-30の思い出や、開発主査として重責を成し遂げた内容の深いお話を聞くことができました。上藤 氏の自家用車はもちろんMX-30。でも・・・まだRotary-EVではないみたいです(笑)
続いて第二章では、清水 氏から『ロータリーエンジンの環境問題への挑戦』と題してお話を伺いました。マツダ入社以来、ロータリーエンジン一筋に全身全霊を注ぎ込んできた清水 氏。もちろん、1991年のルマン総合優勝を果たした マツダ 787Bのエンジン設計も担当しています。
そんな清水 氏から、ロータリーエンジンの基本や、次世代ロータリーエンジンの解説まで、エンジニアらしい解説をしていただきました。
ロータリーエンジンが近年の様々な規制をクリアして、再び私たちの前に姿を現してくれたのは・・・清水 氏を始め、ロータリーエンジンを知り尽くした匠たちの手によるものなんです!
クセの強いマニアックな話にも、会場のお客様はウンウン!と・・・まるでわが子の自慢話を聞いている時のように目を細めて聞き入っている姿が印象的でした。
講演終了後は、多くの質疑応答がありましたが。。。時間の関係もあり、実車見学へ進みます(^^)/
そうです!この日、実習棟でお客様を待ち構えていたのは・・・マツダ 767B(協力:Garage Star Field 星野 仙治 様)、マツダ コスモスポーツ(協力:Honda Cars 長岡東 田邉 清 様)、マツダ MX-30 Rotary-EV、CX-60、ロードスター(協力:新潟マツダ株式会社 様)たちです。
星野 氏、田邉 氏のミニトークショーもあり、会場のボルテージは最高潮に(^^)/
新潟市周辺をはじめ、県外からも駆けつけて聴講いただきました皆様には、この場をお借りしてお礼申し上げます。また、新潟工業短期大学 生涯学習委員会では、今後もクルマ好き!の皆様のご期待に添える講演を企画したいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
また、新潟工業短期大学 生涯学習委員会では、SNSで情報配信しております。